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車中泊登山(旧沼田街道をゆく)

癒されましたぜ、昨夜の七輪。ろまん(日本酒)も美味しかったし、馬刺しも丸干しも美味しゅうございました。チビ太のベッドも最高の寝心地でした、さあ今日は歩きます…旧沼田街道を。

よく眠れました…

目が覚めたなら5時でした、4時には目が覚めると思っていたんですが… やっぱりもう秋なんでしょうか。たいしたもんです…昨夜はひっちらかして呑んでいたにもかかわらず綺麗なもんです。こういう呑み方を綺麗な呑み方っていうんでしょうか。

登山日和です

やってやろうじゃありませんか、最高の登山日和です… 脚がうずきます。6時30分出発、目指すは尾瀬沼ビジターセンター… ちょろいもんだと思っていました。

いざ出陣 横須賀がゆく

単独行なんで気をつけて… 誰とも会いません、まったく人の気配はなし。 なんだか寂しいような…熊なんかでてこないでね~。熊よけの鈴の音が小さいので確認してみれば… ザックの端に変に引っかかっていて、「チッ..これじゃ音なんてでねーだろ~が」鈴があてにならないならばと、誰もいないんで… 自分の口から鈴の音の代わり。 熊さんにあえて聴こえるように北島三郎から青江美奈まで、歌に飽きれば… 野村監督のむこうをはって、今現在のぼやき節…。

なんなんでしょう

今一身体が動かなくって、まだ早いからなんだろうと…

また橋です

沢をいくつも渡り… そのつど沢の様子をうかがって。 

イワナいそうです

やりゃ~、そこそこ釣れるんじゃね~…

道行沢(ミチギザワ)5番橋です

それにしても身体が動きません、何度戻ろうかと思ったことか… こんりんざい山なんか登るもんかと… それにしても体力の落ち込み方がはんぱじゃないような、これが加齢の残酷さなのか…。

小ブナじゃなくって大ブナです

でっかくて太いブナが… こんなような男になりたかったぜ~ まっいいか… いまさら言ったところで変わりゃいたしません。

だきかえしの滝

抱返しの滝を見たいのならば、右の道を下るんです…

抱返しの滝はこちらです

こんなんでした… 一枚岩を水が落ちておりました。この滝をすぎると 街道は沢をはなれて傾斜がきつくなっていきます。しばらく歩くと、白い空が樹林の向こうにぼやけて来て… これ以上は高度をかせがないようです、それにしても身体が動きません。「今日を最後に登山は辞めときます」

やれやれもう二度とって感じ

山の向こうから車のエンジン音が聴こえたような… しばらく歩くと樹林の向こうになにやら建物の壁のようなものが見えて…。「沼山峠…?」二本の大木の間を抜けると沼山峠の休憩所でした。「あ~、きつかった…」

たいしたもんで~って感じ

表にまわるとカラフルな登山ウエアーの”べに白粉”をつけたお姉さんからおか~さん、おとーさんからお兄さんまで結構な人の数です…。 して時計を見てみれば、8時10分… 6時30分に七入を出たんだから… そして… 今、8時10分だから… っと えっと~ 8時30分だったらよかったのによ~、だったら2時間ちょうど… て~ことは1時間40分… 速ぇじゃね~!コースタイムが3時間だったような。計算も歩くくらい早かったならもっといい人生を送れたに違いないと思いました。どうりで身体が動かないはずです… オーバーワークだったようです。

今まで最悪の体調だと思っていたのに… タイムを確認したとたん一気に元気になって、そのまま尾瀬沼へ駆け下りようと思いました…1時間半くらいで戻ってこれるでしょう。

そのうち空が曇ってきてポツリポツリと雨が… 「どういたしやしょうか」… 最近の雨の降り方は ”はんぱ”ないし尾瀬沼まで行ってきたとして、雨が本降りになれば… 七入に戻るには7~8回は沢を渡らねばならないし、増水していたら途中で足止め…。休憩所の兄さんに、雨のぐあいはいかがでしょうかと… 「そうですね~、雲が厚くなってきたし雨も降ってきましたね~」だそうです… 「聞きたいのはその先なんで~」

尾瀬はやめておきました… ”夏がくれば思い出す 遥かな尾瀬遠い空♪”なんて歌がありましたが、16才で初めて尾瀬に入り、38才で二回目の尾瀬を経験して、たしかに夏になると尾瀬を思い出したりもいたしましたが、61才になって雨の中わざわざ尾瀬に行ってみたとして、今後 迎えるであろう夏に61才の尾瀬の思い出は必要なんでしょうか…

道行沢が増水する前になんとしても七入のヴォクシーに戻るんだと… 尾瀬沼は中止にしました。

しばらく下ってゆくと、雲の切れ間からお日様が顔をだし… 「なんで~、雨なんて…」

そんなこともあろうかと、渓流用の靴と、テンカラ竿をザックに入れてきていたんです… 釣りをしながら下ることにしました。

本物でなくってなによりです

帰りの道端でいろいろと見てしまいました、往きも帰りも誰とも会いもしなかったのに。あと20分も歩けば七入のキャンプ場でしょうという辺りから…前方40mほど先で小動物の動くのが見えました、その動き方が不自然なので弱っている野うさぎの子かなにかだと思いました… 近づいてもまったく動かないので目の錯覚かと思いましたが、2mほど先にたしかに動物がいます…よくよく見ればハクビシンでした、目を見開き、耳の辺りに蠅がいっぱい群がっておりました。近寄っても動きません… 人の気配を感じて最後の力を振り絞って逃げようと思ったのかもしれません。生きようってことはすごいことだと思いました。写真を撮るなんてことは出来ませんでした。 それからしばらく歩いていて見つけたのが上の写真の”ウンコ”です、真っ黒で結構な大きさです… 熊の糞でしょう。次に見たのは おいらの前方を右から左に横切っていったヤマドリでした。やっぱり檜枝岐、まだまだ 自然が 残っております。

帰ってきたぜ

やれやれ、無事に戻ってきました七入のキャンプ場に、旧沼田街道は寂しい所でした。

すごいでしょ~

こんなもんです↑… 大きなヤマメ、38Cm。やっぱり檜枝岐です。おいらの腕がいいわけではありません。たまたま管理棟の前を通りかかったら、地元の親爺さんが見せてくれたんです、今日の釣果だと… 。 さくらますだと言っていましたが… パーマークがしっかり残ったヤマメの大物でしょう。場所をおしえてくれたんで、いつか行ってみたいと思います。「写真とらせて~」と パチリと一枚。

ヴォクシーただいま

ヴォクシーただいま… 18Cmのイワナが1匹しか釣れませんでした。

きれいな空が

檜枝岐の温泉に浸かり、途中で昼寝をして帰りました。

虹が

南会津は遠いです、宮城に入ったのは17時半頃、雨が降っていたようです… ここは七ヶ宿、前方に綺麗な虹が出ていました。東北のとある町まではあと一時間くらいでしょうか…

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