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春日部先輩の話

令和3年4月12日の朝を道の駅 アルプス安曇野 ほりがねの里で迎えました。ちと駅名が長すぎやしないでしょうか..

昨日遅くに着いたんでしょうか、キャンピングカーが2台ほど増えております。

朝もやが線香の煙のようにスーっと常念岳の下を左から右へと流れていきます

隣の軽箱バンは昨日から止まっていましたが、顔は合わせていませんでした。助手席側のドアに緑色の日本地図が貼ってあることから、おそらく日本一周旅の途中じゃないかと思っていました、どんな方なのでしょうか?..

「おっとこんな方でした」… 「首から上はダメよ」なんて、顔をだすことはできません。

今朝車から出てきたところをお願いして、車中泊旅の心得などをご教授願いました。

「おはようございます、ひょっとして.. 日本全国を車中泊で周られているのですか」と訊いてみたら.. 「おうよ」と答えたもんだから、しつこく質問攻めにあわせてしまうことに..

車のナンバーが春日部でお年が70歳ということから春日部先輩と呼ばさせていただきます。

車は娘婿からのいただきもので、そいつを旅先で改造を重ねていまの形になったそうです。ソーラーパネルは200Wを1枚のせてディープサイクルバッテリーに蓄電しているそうです。テレビは2台で運転席と居住スペースにそれぞれ設置しているとのこと。

会社勤めはきっちりと65歳までやり、

上司に車中泊好きがいたけれど、当時は何が面白いんだろうかと、まったく興味はなかったそうです。

「この小型のBSアンテナはいいですね~」

今は製造中止なのでオークションに出たのを¥4,000だかで落札したと言っておりました。

「おたくはおいくつですか」と訊かれたもんで、「63歳です」と答えました… 「若いね~、この世界ではまだまだ若手だよ」..

春日部先輩は65歳で車中泊デビューしたそうで、5年間にわたり全国各地を車で放浪し、北海道では長期滞在して鮭をたくさん釣ったそうです。冬の沖縄にも3か月ほど滞在して、車は沖縄本島に置いたまま離島の旅などを楽しんだそうです。

「先生!、たまには家へ帰られるのでしょうか」と訊いてみたら、

「しばらく帰ってねいな~」と東の空をじっと見つめておられました..

↑少々脚色しすぎました

車中泊の旅がこれほど楽しいものだとは思ってもみなかったそうです。

「こちらの棒はなんですか」と尋ねると..

地デジテレビを観るためにはじめはへんてなをつかっていたけど、今はこれで観ているとのこと、ブースターも使っているそうです。

結局 春日部先輩と出会ったことから、道の駅 アルプス安曇野 ほりがねの里に二泊してしまいました。お別れの挨拶にいったときに先輩は洗濯をしていました… 「先生! 脱水機は必要でしょうか」と伺ったところ、「必要ないね、晴れた日に干せば一日で乾くし、洗濯はその日に出たものはその日に洗う、決してためたてはだめだぞ」と言っておられました。

春日部先輩はこのあと山形に向かい夏は北海道へ行くそうです..

「先生どうもありがとうございました、私も6月に北海道へ渡りますので再び出会えることを楽しみに、今回はこれにて失礼させていただきます」と挨拶して道の駅 アルプス安曇野 ほりがねの里をあとにしたのです。

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