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知らない街を歩いてみたい(旧松竹大船撮影所)

上唇が分厚くなったような感じがします、毎度のことですが歯科医院で麻酔をかけられると唇が分厚くなるようです… 今日は上の歯だったので上唇でしたが、下の歯を治療した時には下唇が厚くなったように感じます。鏡を見たわけではないので 実際に分厚くなっているのか感覚だけなのか定かではありませんが…

グーグルマップで”でぶそば”を調べました。歯科医院を出たなら、東へ行けばいいようです「なになに350m、目と鼻の先じゃねいかい

遠目にみて、一目でそれと分かりました。

中華でぶそば… 映画「男はつらいよ」の寅さんが撮影の合間に食事を摂られたお店です。

ガラガラッと引き戸を開ければこんなんです、寅さんが風に吹かれて歩いております…

朝から何も食べてはおりません、何か食事を…「婆様、寅さんセットを一つ

店内を見まわして… 店内は昭和のままのようです。メニューには飲み物がありませんが、冷蔵庫にはキリンのラガーが冷えておりました。

寅さんセット(¥1,130)半チャーハンと半ラーメンに焼売が3つ… ビールは別料金になります。

写真のお婆ちゃまが、昔話を丁寧にしてくださいました。

「店は戦後まもなくこの場所に移って、お客様のおおくは近隣の工場で働く労働者諸君でしたが、その中に松竹大船撮影所の方々もおりました」… ※あえて労働者のあとに諸君を付けさせていただきました、婆様は言ってはおりません

寅さんを筆頭に、男はつらいよに出演された歴代のマドンナ達がみえられたそうです。「大勢で来られたもんで、当時はこの右手奥の座敷に上がられておりました、今は使ってはおりませんが」…「若かりし頃の郷ひろみさんも来られましたよ」…

「この渥美さんのサインですが、わざわざ作ってくださりプレゼントしてもらったものです、漢字のサインは珍しいそうです」…

お婆ちゃん、これはなんですか

「男はつらいよ50作を記念して、カップラーメンを作る企画がもちあがったらしくて、そんなこんなで山田さん(山田洋次 監督)が、でぶそばさんにお願いすればいいじゃないかと… うちで監修することになったんです」…

「渥美さんがお亡くなりになられた時に、座敷に集まった撮影所の方々が住まいが分からないと、たいそう苦労なされていたのを覚えております」…「何度かお土産に焼売を買って帰られていたので、家族がいるのだろうとは思っておりましたが」…「ところでお婆ちゃん、松竹大船撮影所ってどの辺りにあったんですか?」「イトーヨーカドーの辺りですよ」… 「あ~ヨークベニマルね

話は変わりますが、大船の岩瀬という町はどの辺りなんでしょうか?、かれこれ45年前に先輩のおやじさんがやっている土建屋さんでアルバイトをしたことがありまして、確か小川が流れていたような「それでしたら、店の裏の通りを右に行けば川が流れておりますから、川伝いに左へ行けばそこら辺りが岩瀬です」… 話好きなお婆ちゃんで、昔話を丁寧にしてくださいました。寅さんがお好きな方は、ぜひ”でぶそば”へ行ってみてください、昭和を思い出させるラーメンの味と寅さんの昔話がきっと楽しめることでしょう。

ご馳走様でした、お婆ちゃんお元気で 店の裏の大通りを右にいって、川岸が整備された砂押川プロムナードを左に曲がりました。綺麗に整備された遊歩道にはすいせんの花や梅の花が咲いておりました。

たしか、この辺りだったんじやないかと…

もう、廃業してしまったんでしょうか… バブルもあったし、リーマンショックだって。もう戻ろうかと思っていると左側に建材店があったもんで「ごめんください、〇✖▽…」「それでしたら、廃業されて」… 「学校の先輩で、逗子の市役所に努めたと思うんですが」…「あ~、工務店さんのほうですね~、それでしたら現在も…」 聞いてみるもんです、「戻らんでよかった~

橋を渡って、母屋を見れば懐かしき旧家がどんと構えておりました。当時は離れがありましたが、取り壊されたようです。その離れに住み込みで夏休みのアルバイトをしました。正社員の怖い大人と共同生活をして、背中に綺麗な絵などが描かれておりました、左の小指もなくって… 「腹が減ったもんで、食べちゃったのよ~」部屋をだらしなく散らかしたりすると「男の仁義に欠けるような生活をしちゃ~いけねいよ」… などと叱られたりして。母屋の前に井戸があって、スイカやジュースが冷やしてありました。仕事が終わると大人達は井戸端に車座になり酒盛りを始めて、学生アルバイトのおいら達も仲間に入ってファンタグレープなどを飲みながら、やんちゃな大人達の武勇伝などを楽しく拝聴させていただきました… 懐かしい思い出です。先輩も役所を定年退職して家業を手伝っているのでしょうか… 正義感の強い先輩でした。後輩たちに暴力をふるうような先輩を身をもって止めてくれるような先輩でした。

先輩、今日はこれにて失礼いたします

もと来た道をとぼとぼと戻って、旧松竹撮影所の辺りを徘徊しました… 先輩のお宅とは目と鼻の先でした、松竹の大部屋俳優の方もたまにアルバイトに来ていて、おいらは行きませんでしたが松竹撮影所の見学に連れていってもらった仲間もおりました。「連れていってもらったらよ~、寅さんがお墓の前で手を合わせているシーンでよ~、撮影がおわったら、〇〇さんに声をかけてきて、少年達を連れてきたのかいなんて… 〇〇さんはマジで俳優やってんだよ、びっくりしたな~」…

松竹撮影所が蒲田から大船に来たのが昭和11年頃のようです。蒲田には町工場が多くあるために工場の騒音が音声の録音に良くないということから大船に移転したようです。

16,7才の頃に先輩の親爺さんの工務店でアルバイトをして、その頃は松竹撮影所がまだありました。働くようになって 仲間で呑みにくることはありましたが、駅周辺だけで、ここまで歩きまわったのは今回が初めてでした。JR横須賀線で横須賀に出て中央酒場にでも寄り道しようかとも思いましたが、せっかく大船にいるんだからと、観音食堂に寄ることにしました。

ガラガラッと引き戸を開けて「一人だけれどいいでしょうか?

生中をたのんで、やっこと野沢菜も…

美味しい魚に飢えていたもんで、メヌケの西京漬けとあら煮も注文しました。魚がなかなか出てこないもんで、日本酒をたのむタイミングを遅らせたりして。気が付けば、上唇も薄くなったようで、スーッとお酒が喉を通りました… 「そうだ、これからは歯医者のあとには観音食堂にお参りして帰ろう

いいことに気が付きました、まだ時間は早いけれども今日はすなおに帰ります。

毎日のブログ更新はきついものがあります。通勤時間の無い東北のとある町の今ですら時に午前様になるしまつで、横須賀に帰ったらと思うと… ゾッとします。「下の60代オヤジや車中泊の旅のバナーのクリックをお願いいたします」 バナーをクリックしていただけることがブログ投稿パワーの源になるんです…ペコリ ペコリ

コメント

  1. マイコ より:

    はじめまして。
    横須賀在住の者で偶然こちらのブログに辿り着いて以来拝読しております。
    大船に15年前まで住んでいたので
    とても懐かしくコメント入れさせて頂きました。

    • 横須賀放浪者 より:

      コメントありがとうございます、もう少し早い時期に大船を歩けばよかったと思っております

  2. コッチ より:

    でぶそば行ってみたいです
    素晴らしい一日でしたね♪

    • 横須賀放浪者 より:

      そうよ~、最高よ~… 寅さんと対峙した お婆ちゃんからお話を聴きながらビールを呑むなんて最高で~す。地元に帰ったなら足しげく通う所存であります。

  3. さくら より:

    ブログの写真は綺麗な梅。
    ではなくて
    河津さくらでしょうか…?
    近所の河津さくらも綺麗に咲き始めました。

    今年は桜の開花が早いとテレビで言っておりました。
    3月卒業の頃だとか…。

    • 横須賀放浪者 より:

      コメントありがとうならミミズは二十歳… ちと筆をいれさせていただきました。