いい店を見つけてしまいました… その名は酒田のとらさん、昭和の時代に戻れるお店なんです。
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苦労して来たわりには 今日の日本海に沈む夕日はお淑やかでございました…
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東北の街はどこも閑散としております… まだ夕方の6時だというのに「高齢化社会なんだよな~、 若いやつらはこの土地を離れて都会暮らしにうつつを抜かしているかと思えば、はるばる都会から東北に来ている高齢者がいたりして… 世の中うまくいかね~な~」…
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ボ~と歩いてきてしまいました、右に曲がればJRの酒田駅のようです。特段行くあてもないおいらは、ネオン輝くJR酒田の駅に吸い込まれるように向かいました。
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通り向こうに酒田駅のロータリーがあります、客待ちのタクシーが停まっておりました。「なになに… 食の都 庄内? ほんまかいない」… どこかの食堂にでも入って、軽くビールなどを飲みながら夕食でも摂って日和山公園駐車場のヴォクシーへ戻って、一晩を明かそうと思いました。
駅の周辺ならば食堂や呑み屋くらいはあるでしょうと… 首を左右に回してみました。
右を見ると何やらネオンが輝いておりました。「行ってみるかい」…
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近づいてネオンの文字を見てみれば… とらさんの文字が。とらさん… おいらの好きな”男はつらいよ”と何か関係があるのでしょうか。
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「ちと寄っていくかい」… ガラガラっと引き戸を開けて、「一人なんだけれどよろしいでしょうか?」… 「どうぞどうぞ、兄さんどうぞ」とカウンターの席を案内されて、「荷物は生ビールの缶の上に遠慮なく置いてください」…
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今風な店でないことは 店内に入ってすぐに分かりました。 引き戸の内側には男はつらいよの暖簾がかかり…
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カウンターの向こうには男はつらいよ拝啓車寅次郎様(47作)のポスターが掛けられております。「きらいじゃねいな~」… 「この作品のマドンナはかたせ梨乃で脇を牧瀬里穂がかためて、滋賀県は長浜と神奈川県は鎌倉で撮影された作品なのよ~、たしか平成6年の封切りじゃなかったかと」…
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小用をたしに奥のトイレに入った時に、奥の座敷を覗いて見ました。「3組かい、肴に時間がかかるだろ~な~」… 案の定で、奴がやっと出てくるしまつで。
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急ぐ旅でもありませんし、のんびりと注文の品を待ちました。東北名物のハタハタの一夜干しをいただき…
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焼き鳥などもあるようです。
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「それにしても、注文の品が出てこね~な~」… 間が持てないもんで、酒でもやってしまおうかと。
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ご飯の代わりに日本酒などと、出羽桜の雪漫々を注文しました。お値段を聞くと、「¥800です」…「安いね~」…
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待ちに待った鶏皮タレが出てきたもんで、「十四代をください」… ¥1600だったかと
出羽桜の雪漫々¥800と十四代¥1600、どちらが好きかと問われれば… おいらは雪漫々を選ぶと思います。安いからではありません、お味が、おいらに似て上品なのです。
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まだ、PM7時15分です、そろそろ帰ろうかと思っていると、左隣の青年と些細なことからお話をすることとなり、「旅が好きなんですか~?」「旅というほどのことではありませんが… しばらく家に帰ってね~な~」などと冗談を言って。ろくでもない会話を楽しませていただきました。青年は小笠原が大好きで、ここ10年だか20年 毎年正月休みを小笠原諸島で過ごしているそうです… スマホで撮ったザトウクジラの写真を見せていただきました。
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十四代もいいんだけれど、おいらの稼ぎには不釣り合いなので 今夜を最後にいたします。
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「とらさんという名前を店に付けたのはどうしてですか?」… 「寅さん映画が好きだったもんで」… おいちゃんが串を焼く手を止めてぼそりと答えました。 ここらで 居酒屋とらさんのスタッフを紹介いたします。焼き鳥を焼くのがとらやのおいちゃんで、年の頃は78,9才じゃないでしょうか、注文を取って客をあしらうのは、上の写真のおばちゃんとアルバイトの仮名さくらになります※さくらはうら若き乙女で将来がありますので写真は撮りませんでした。 奥で調理を担当するのが、写真左の青年ひろしとでも呼ばせていただきましょうか… こんなところが今夜のスタッフでした。注文の品はなかなか出て来ませんでしたが、ゆったりと落ち着けるお店でした… 「都会時間に疲れたあなた、仕事で酒田に出張することなどがあれば、とらさんはいかがでしょうか… この店のゆったりとした時間に浸れば、リラックスができるんじゃないかと… おいらも、この3月中にもう一度訪れようと思っております」…
そんなこんなで、酒田のとらさんの夜は更けてゆきましたが、小笠原好きな青年と意気投合してしまったおいらは 庄内藩の内情を探るべく、とらさんを後に庄内藩邸を探ることになってしまったのです。それではまた明日…
毎日のブログ更新はきついものがあります。通勤時間の無い東北のとある町の今ですら時に午前様になるしまつで、横須賀に帰ったらと思うと… ゾッとします。「下の60代オヤジや車中泊の旅のバナーのクリックをお願いいたします」 バナーをクリックしていただけることがブログ投稿パワーの源になるんです…ペコリ ペコリ
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